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会長あいさつ

九大柔道部員諸君の奮起を望む!

羽田野 節夫(昭和47年卒)

九大柔道部員諸君の奮起を望む!=七大学柔道仏國遠征大成功=

     

一、今年は、国立七大学柔道優勝大会が東 北大学主管の下で、東北仙台市で開催さ れ る。 今 年 の 大 会 は、 あ の 4年 前 の 2011年3月11日午後2時46分 に発生した東日本大震災の爪跡もなお 生々しく残る東北地方で開催されること となった。大震災後四年を経過し、全国 各地から集まったボランティア諸氏や国 を上げての復興支援のお蔭もあって、東 北地方が復興しつつあるのを喜ばしく感 じている。

二、さて、昨年は、同大会が京都大学の主 管の下で、開催され、43年振りに大 阪大学が優勝した。昨年は、高専柔道が創設されて百周年目にあたるところから、 京都大学柔道部OB会「京大学士柔道会」 の提唱により、優勝した大阪大学四年生 山下顕資君を主将として国立七大学柔道 部現役有志17名によるフランスへの柔 道遠征が実現した。七大学柔道部フラン ス遠征の詳細は、別稿に譲るとして、七 大学柔道ルールに基づき、アミアン、ク レイユ、パリ、ボルドーと転戦し、四戦 して三勝一敗の成績であった。九大から 参加した選手、柴田真吾君、井手智郎君、 中村将太君も良く頑張った。彼らにとっ ても青春時代の良き思い出となることだ ろう。受け入れ側のフランス各チームは、 いずれも、寝技の引き込みを許す七大学 柔道ルールに、特別違和感もなく受け入 れて呉れたように感じられた。

三、永年、国立七大学柔道ルールの国際化 を提唱してきた私にとっても、今回のフ ランス遠征によって、今後世界各地で七大学柔道ルールに基づく勝抜大会を開催 することも夢ではないとの確信がもてた。 これは、第二次大戦後武道専門学校が解 散させられ、武道関係者の公職追放に伴 ない、あふれた柔道専門家達、就中、粟 津様や、道上伯様達がフランスに渡り、 高専ルールによる柔道を教授してきたこ とによる成果と思われる。これら、先達 の教えもあって、フランス柔道界の指導 方法はユニークである。それは、幼年期 の少年達に初めは寝技から柔道を指導す るという仕組みを作り、安全な柔道を心 がけていることである。この点は、日本柔道界も是非学ぶべきである。その影響 で、 フランスの柔道人口に至っ ては、60万人を超えるとも言われ、日本の柔 道人口の3倍に及ぶことからも、フラン スでは柔道を国技と称している事実もう なづけるところである。

四、ところで、今年の七大学の柔道部の新 入部員の参加状況が気になるところであ る。我が支援する九大柔道部は、事務局 長の仲原孝志氏の御長男君が、柔道部に 入部した由であり、他にも姫路東高出身、 平成二十五年兵庫県高校総体100㎏級 チャンピオンで、体重100㎏を超える 超大型新人衣笠智裕君の入部情報も入っている。他にも有力新人の入部が期待さ れ、大変喜ばしい限りである。他大学に も有力新人の入部が期待される。

 我が九大柔道部は、平成17年6月に 九大主管の下で開催された大会で当時の 主将山本泰三君の大活躍により、ぶっち ぎりの優勝をして以来、十年間優勝と無 縁である。ここらで現役柔道部諸君の奮 起を望むのは、柔道部OB各位の共通す る思いである。

 九大柔道部員諸君、是非仲間を増やし、 柔道部の層を厚くして、七大学柔道優勝 大会での優勝を目標に、柔道練習を通じ て、自己を鍛錬して欲しい。そして、柔道の真髄を体得し、嘉納治五郎先生の提 唱する「自也共栄」精神を涵養して実社 会で大いに活躍をして欲しいものである。 学生諸君の一層の精進を期待し、諸君の一層の奮起を望む!
終わりに、今年度の東北仙台での柔道優勝大会の開催にあたり、東日本大震災 で、被災された方々の御冥福を心から祈 念致します。          合掌

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