2016年12月8日
~関西支部恒例の秋の行事「勉強会」が、11月12日(土)午後2時より、阪急32番街27階の中華料理店「グランド白楽天」にて行われました。今回の講師は、昭和29年経済学部卒の清水逸雄氏(元大日本製薬㈱常務取締役)、演題は、「元気で長生きするために」でした。聴講者24名は、清水先輩の激動の人生経験に基づいた崇高な理念に聞き入り、あっという間の1時間でした。ちなみに、清水先輩は旧制福岡高校理科の卒業生です。
はじめに、大日本製薬勤務時代。福岡支店に配属されたが、社長室へ異動、管理本部長として2代の社長に仕えたこと。思い出深いのは、サリドマイド事件の対応に追われた40代。サリドマイド事件とは、睡眠・鎮静剤サリドマイド(化合物名:N-フタリル・グルタミン酸イミド)を妊婦が服用することによって、胎児に四肢短縮などの障害(奇形)を生じた世界的な薬害事件(1960年前後)のことです。詳細な対応内容は説明されませんでしたが、マスコミの矢面に立ち、想像を絶する苦難な時期を長きにわたり過ごされたのだと思います。しかし、清水先輩は貴重な体験をしたとおっしゃっています。
次に、66歳で大日本製薬を退職した後、友人が事業運営の資金に困り、自分の全財産をなげうってその友人を援助したが、事業は成功せず裸一貫になってしまったこと。
そして、友人への援助の状況を見ていたある方が、自分の研究していた天然物の研究成果を清水先輩に譲渡して、今後の成功を託されたこと。現在はその方の意思を受け継いで研究され、近年大きな成果が出てきていること。口内衛生、放射線治療の白血球減少抑制、細胞活性化、抗酸化作用、皮膚疾患、掻痒症など。歯磨き製造業等においても、今後大きな商機があるのではと考えておられます。これらの活動も、みんなが元気で長生きするために協力できればと考えておられるからです。
サリドマイド事件、友人への経営支援、地道な天然物研究など、清水先輩の人生は「人のために命を懸けてやる」、「友達を救えたら幸せだ」という人のために最善を尽くす人生です。人の為に行動するときにはドーパミン、エンドロフィンが脳内発生・活性化し、究極的には病も忘れて人の為に尽くす。これが健康・長生きにつながると信じています。
勉強会後終了後の午後3時から、懇親会は小森田支部長(昭和46年卒)の「みなさんで清水先輩の開発した薬の効果を2月の支部総会で確認し合いましょう」との乾杯で始まり、お互いに旧交を温め話が弾む中、中締めは太田副支部長(昭和46年卒)の挨拶で、会場の都合で午後5時に終了しました。
2次会は、10名が新阪急ホテル地下2階の「ビーツ」に移動し、話に花が咲きました。
報告:理事 谷村 信彦(平成3年経済工学科卒)
なお、来年2月18日(土)午後3時より、関西支部総会を阪急ターミナルスクエア・17にて開催しますので、奮ってご参加ください。お待ちしています。
関西支部事務局長 中野 光男(昭和50年卒)