九州大学経済学部同窓会 お知らせ詳細

お知らせ

2015年12月1日

≪報告≫関西支部主催 秋の勉強会

~関西支部恒例の秋の行事「勉強会」が平成27年11月14日(土)に行われました。今回は初めて「野外勉強会」と称して、参加者総勢22名が午前10時にJR玉造駅に集合、来年のNHK大河ドラマ「真田丸」の舞台である大坂城激戦地を巡る実地での勉強会を実施しました。当日は朝から100%の雨天予報でしたが、みなさんの日頃の精進のおかげか、野外行動の間は全く雨に遭いませんでした。

~今回の講師は、平成51年経済学科卒の中野善文氏、NPO大阪観光ボランティア協会のガイドもされており、大阪市の郷土史に大変詳しく、真田丸だけでなく、飛鳥・奈良時代の難波宮、さらに時代をさかのぼり縄文時代の森ノ宮遺跡について、現地を訪れて現時点での調査状況、当時の概要についての詳細な説明に聞き入り、あっという間の3時間でした。

~真田丸は1614年の大坂の陣(冬の陣)において、豊臣方の真田幸村(本名は信繁)が大坂城の平野口に構築した出城です。ここで幸村は徳川方の兵を策によって多く引き込み、散々に打ち破ることに成功しました。冬の陣の終了後、和議の条件により真田丸は破壊されたので現在の地形も変わってしまっていますが、現在でも残っている高低差、古地図等から推定される真田丸の外壁を辿るなど、各ポイントで当時の戦術を尽くして家康に対抗した幸村が思い浮かぶような説明がありました。
また、難波宮跡での遺跡から判明している広大な宮殿の説明、森ノ宮遺跡で発見された貝塚は、縄文時代の層は海の貝殻で構成され、弥生時代の層は淡水の貝殻で構成されているなど、大阪の地形の変遷を想像させる大変興味ある説明もありました。
平坦だと思っていた大阪の思いもよらない高低差を実際に歩き、現地を巡り、実物を見学し、実際の調査状況を聞くことで、「現場」に出向いて「現物」に直接触れ、「現実」をとらえることの重要性を改めて認識させていただきました。
なお、ガイドの中野さんの顔で、紀元前12年に創祀されたとされる「玉造稲荷神社」や589年に創祀された「鵲(かささぎ)森宮」の由緒など、興味深いお話しを神社の方から直接伺うことができました。
 

~勉強会後終了後の懇親会はJR森ノ宮駅近くの「あんばい」にて、午後1時より小森田支部長の乾杯で始まり、お互いに旧交を温め話が弾む中、中締めは清水逸雄先輩(昭和29年卒)から、現在も新薬の開発販売に向けて現役で頑張っておられるお話しから元気をいただきました。午後3時前にお開きになって外に出たら雨が降っていました。ガイドも懇親会場もお世話いただいた中野さん、ありがとうございました。

報告:谷村 信彦(平成3年経済工学科卒)
事務局長:中野 光男(昭和50年経営学科卒)